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近年、多様な果樹が輸入されるようになり、国内のみかん消費は伸び悩み、生産過剰により販売価格が低迷し、栽培面積も減少するなど、和泉市のみかん栽培は厳しい状況下に置かれています。このような中、有機栽培やマルチ栽培などの工夫を凝らし、より高品質のみかんを栽培し、輸入品や他地域産との差別化に努めています。
また近年、農林水産省が中心となり、輸入品に対抗するために戦略的に新しい農作物を作ることが奨励、補助金制度が施行されていますが、和泉市でもこの方針に従い、新しい農作物の生産に積極的にチャレンジしています。その中で、みかん栽培の農地をすだち栽培に転換する動きも活発化してきています。 |
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和泉市は多くの丘陵地帯を有し、以前より果樹栽培に適した地域であることから、みかん栽培に類したすだちの栽培が着目され、2001年頃より本格的に和泉市内での植樹、生産が開始されました。折しも、弊社がすだちを原材料としたポン酢しょうゆ「うらら香」を製造するに至り、現在も市と協調し、和泉市内でのすだちの新規栽培促進の協力をさせていただいております。
和泉のすだちはみかん栽培での実績が示す通り、気候・風土が栽培に適しており、さらに徹底的な有機農法の実践、またすだちの搾りかすを農地へ還元する循環型農法を導入するなど、その栽培方法には独自のこだわりを持っています。 |
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力強く成長するすだちの幼木 |
まだ始めたばかりのすだち農園 |
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和泉市内のすだち栽培はまだ始まったばかりであり、2001年頃に植えた苗木は、ようやく良い実をつけるまでに成長してきました。しかしながら、生産量はまだまだ他地域へ出荷するレベルまでは到達しておらず、地元青果店や市内で開催される朝市での販売などで消費されるまででしかありません。
そのような中でも、和泉産のすだちは「形が大きい」「汁が良く出る」などの高い評価を得ており、地元消費者からさらなる生産拡大への期待の声があがってきています。近年の狂牛病などに代表される「食の安全」に対する消費者の不安が高まる中、これまで温州みかん栽培などで築き上げた経験と実績、有機農法による安全とおいしさへのこだわりをもった和泉市の農業に対するポリシーがこのすだち栽培にも活かされ、今後のさらなる農地拡大により、『和泉産ブランド』のすだちが数多く出荷され、全国的な認知度も高まる、そのような日が来るのも、そう遠くないものと思われます。
弊社も「うらら香は和泉産すだち100%使用」と言えるその日まで、和泉市のすだち栽培推進および和泉産すだちのネームバリュー向上のために最大限協力していく所存です。 |
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【すだち農家の方にインタビュー】 |
すだち栽培は3年前から始めました。当時植えた苗木もそろそろ成木と呼べるまでには成長してきました。それでもまだまだ木は小さいので、常に気をつけながら栽培をしています。すだちの実もまだ大きいものもあれば小さなものもあり、とばらばらですが、今年の9月の収穫時からは本格的に市場へ出荷できるものも出てくるかと思います。
すだちは比較的育てやすく、また多くのみかん栽培の農家の方々からのアドバイスも頂けるので、大きな不安もなくすだち栽培を始めることができました。
もちろん、こばしさんからは「うらら香」で使われたすだちの搾りかすをいただけますので、肥料として使わせてもらってます。市内ですだち栽培を行っている農家はまだまだ少ないですが、これから多くの農家の方々が、あるいは農業未経験の方々が和泉に来られて、始められるようになればいいですね。 |
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